ぴーしーずの夢
学習パズル「ぴーしーず」は、株式會社日相印刷(日本の相模という意味でつけられた社名です)の創業50周年記念事業として始めた、CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)の取り組みのひとつです。紙製品のメディア製造業である当社ができる地域社会の未来への投資として明日の相模原をより楽しく幸せにしていける一助となればという熱い思いから企画され、利益を目的とするのではなく始めた事業です。胡散臭いものの言い方かもしれませんが、事実その通りなのです。本事業の収入源はパズル本体の売上金のみです。商圏が相模原エリアのみですので、そこそこヒットしたところで利益を生むようにはならないでしょう。そもそもの製造原価、各種コンテンツの制作、WEBサイトの構築・運営費用を考えると僅かながらでも利益を上げられるには爆発的なムーブメントでも巻き起こらない限り無理なのです。
それでもこの事業には明るい未来があります。
わたしたちはこう考えます。
ケータイゲームやテレビゲームなどが全盛のこのご時世に、わたしたち日相印刷が得意としてきた紙製品のものづくりを活かし、
子どもたちに紙製品の玩具であるパズルとカードの遊びを提案する。
(紙の持つリアルな「物」のもつ手触りが与える効果のことを私たちは「紙触効果」と呼んでいます。)
子どもたちはローテクだけれども「紙触効果」のある紙のパズルとカードの遊びに端を発し、鉛筆とノートを片手に自分の足でリアルな街を探検し、遊びながらも学びの地力をめきめきとつけていく。そして身近な大人たちを巻き込み、地域を巻き込み、ネットでつながり、相模原は、いつのまにか何だか楽しい幸せな街になっている。
楽しさや幸せというのは百人百様で何が正解かということはありません。
でも・・・
楽しさという動機づけによる自発的、能動的な努力と取り組み、
自力で考え、創意工夫をこらし、物を作り上げていくことの喜び、
そしてそれがさらなる努力の原動力となっていくという循環・・・。
これが楽しさや幸せを生むひとつの要素であることには間違いありません。
子どもたちの遊びと学びが同時に地域振興や地域ネットワークにもつながり、街全体が、地域全体が何だか楽しい幸せな空気に満たされている。そんな教育・地域振興モデルの発信地が、わがまち「相模原」であること。そして全国津々浦々「相模原」モデルの教育・地域振興ムーブメントが湧き起こり、もしかしたら世界各地でもとりいれられることになるかもしれません。
ぴーしーずという名称は、
Puzzle & Card System パズルとカードのシステム
Play & Create Study 遊びながら学びを創っていく
Peace Connect Smiles 和をもってみんなの笑顔をつなげていく
という教育・地域振興モデルを象徴する頭文字PCSでもありますが、
厳然としたはじまりは、Piece(Peace) Connects Sagamihara(パズルでつながる相模原)
なのです。
日本中、世界中で、パズルとカードを使った教育・地域振興システムの発信地である「相模原」が認知されること。 「あー、あのぴーしーず発祥の相模原ね・・・」と言われる日をわたしたちは夢見ております。
これは既に、わたしたち日相印刷だけのプロジェクトではありません。わたしたちは、単に紙のパズルと紙のカードを作ってわずかばかりの一石を投じたプレイヤーの一人にすぎません。
既にパズルを作る段階でも市役所様をはじめ公共機関や関係各所のご賛同・承認等のご協力をいただいております。そして趣意にご賛同いただき、大して売れる見込みもない製品を、貴重な店頭スペースをさいて置いてくださる書店様、文具店様をはじめ小売店様のご協力なども計り知れません。
そして、これからになりますが、学校の現場で、家庭という場で、子どもたちが自力で調べ、学び、創っていきたいという情熱を、温かく見守り、細(ささ)やかですが細(こま)やかなサポートをご協力いただくことが必要になることでしょう。
新聞やニュースで使われるような意味での「産官学連携」とは少し異なりますが、文字通り、相模原の産官学が一体となって、各要素の歯車がうまく噛み合わさり、動きはじめられるようご賛同・ご協力いただき、この「相模原発の教育・地域振興モデル」が世に羽ばたいてゆくことを願っております。
パズルとカードというありふれた玩具がきっかけで、
何だか楽しい幸せな空気が世界中に広がっていく・・・
相模原がつなぐ世界の笑顔・・・
それが「ぴーしーず」の夢です。